見たもの、読んだもの、行ったところ。

セミリタイアあるいはFIREを目指すアラフィフ独身女のひとりごと

厭な小説(京極夏彦)

厭な小説 文庫版 (祥伝社文庫)

厭な小説 文庫版 (祥伝社文庫)

 

京極夏彦の厭な小説。ブックオフで。

 

~あらすじ~

中編小説だが話は(登場人物)リンクしている。

  • 厭な子供:家の中に突然不気味な風貌の子供が見えるようになる。
  • 厭な老人:旦那がいない日中のおじいさんがおかしい。ボケではなく変態的におかしい。
  • 厭な扉:とあるホテルに行くと幸せになる、という都市伝説が現実に。事業に失敗してホームレスになった男の話。
  • 厭な先祖:後輩からなぜか預かった仏壇。臭いわ気持ち悪いわ、なのに手放せない。
  • 厭な彼女:彼女とかみ合わないのは彼女がおかしいのか自分がおかしいのか。
  • 厭な家:家のいたずら。いつも同じところに足の指をぶつける。ぶつける箪笥を処分してもやっぱりぶつける。
  • 厭な小説:しめくくり。小説は現実に?

どの話も「厭だ厭だ」で、変なものが見えたり、おかしなことが起きたり、げんなりするような状況だったり。

そして最後の章で、すべての章に間接的に登場していた深谷というぱっとしない人物が主人公となり、「厭な小説」という小説を読み…。

 ~~

1章、2章あたりまでは、なんかなー、という感じだったが、2章目で「これは伏線だ」と気づいてからは先に読み進むのが楽しくなった。楽しいっていうか内容はげんなりとかげーっていうのが多いのだけれど。

 

ホラーではないかな。おもしろい。